> トルマリン  ジュエリー宝石百科事典

商品名


Tourmaline
名称 トルマリン 電気石
硬度 7〜7.5
結晶系 六方晶系
比重 3.10
無色 紫 青 緑 黄色 褐色 赤 ピンク 黒

色数の多いことでは宝石の王

「画家のパレットにあるすべての色はトルマリンに見られる」といわれるほど、トルマリンの色は多彩で、無色、黄色、褐色、赤からピンク、緑、暗緑色、青、黒がある。様々な色はそれぞれ別の宝石と考えられていたために、色ごとに名称がつけられている。近年は色の名称をつけて、イエロートルマリン、グリーントルマリンなどと呼ぶことが多い。
ルーべライト=赤色やピンクのトルマリンは「ルビーに似た石」という意味でルーべライトと呼ばれている。特に赤色の濃いものはルビーの代用として珍重された。また、中国では官吏のある階級を示す冠に用いられたことがあり、戦前の日本でも中国名でピーシーと呼び、簪や帯留めに細工した。
シべライト=赤紫色のトルマリン
インディコライト=青色のトルマリン
アクローアイト=無色のトルマリン
ドラバイト=褐色のトルマリン
グリーントルマリン=近年、タンザニアで発見された緑色のトルマリン。エメラルドの緑色の着色成分と同じクロムによるもので、鮮やかで美しい緑色を示す。
パートカラー=トルマリンには一つの結晶の中で二色以上の色を示すものがあり、これをパートカラーと呼んでいる。トルマリンの大きな特徴の一つとなっているが、特に暗褐色と暗緑色の石に顕著に見られる。パートカラーは結晶の底面に平行に層状になって配色している。結晶の中央は無色またはごく淡い色で、上方が緑色、下方が赤色といった具合である。なかにははっきりと色の境界線を持つもの、約二ミリ以下で互いに色が混じり合い、次第に変化しているものもある。
ウォーターメロン・トルマリン=結晶によっては柱状結晶の上下軸に平行な同心円状になって配色されている場合があって、外周が緑色で内部がピンクのものは、恰も西瓜を輪切りにしたような感じなので、特に「ウォーターメロン」と呼ばれている。
トルマリン・キャッツアイ=トルマリンはチューブ・インクルージョンが発達しやすく、カボッション形にカットすることでキャッツアイ効果を出す。各色のトルマリン・キャッツアイがある。

複雑な化学成分を持つトルマリン

トルマリンは珪酸塩鉱物であるが、アルミニウム、硼素のほか、マグネシウム、鉄、カリウム、ナトリウムや、リチウムなどの諸元素からなる複雑な化合物で、一定の化学式では表せない。そして化学組成によって異なった色を示し、アルカリ分の多い場合は無色、赤、緑色など、鉄分の多いものは濃青色、帯青緑色、黒、マグネシウムを含むものは無色、黄褐色、帯褐黒色などになる。最近発見されたグリーントルマリンはクロムによるもので従来のトルマリンの緑色より鮮やかである。
トルマリンは六方晶系に属し、長い柱状の結晶か平板状に結晶し、硬度は七〜七・五。
二色性を持つため、美しい色を得るにはオリエンテーションが重要になる。つまりトルマリンは結晶の上下軸方向〈光軸)に常に濃い色を示す。そのため、淡い色の石を濃く見せるためには、テーブル面を上下軸に直角の方向(底面に平行)に石取りし、逆に暗い色の石では色を明るくするために、テーブル面が上下軸に平行になるように石取りする。

トルマリンの別名『電気石』

トルマリンはセイロン語に由来する。もともとセイロンの宝石商が、イエロージルコンに付けた名称であったが、オランダの宝石商のもとへ間違ってトルマリンを送ったことからこの名で呼ばれることになったという。一七〇三年のことである。
トルマリンは別名をエレクトリック・ストーン、日本名でも電気石という。これはこの石を摂氏一〇〇度近くまで加熱すると、容易に帯電するところからきている。
一七〇三年のアムステルダムで、二〜三人の子供が町の宝石商からもらったくず石で遊んでいたところ、そばの焚火の灰がこの石に引き寄せられるようにすいつき、それ以後、この地方では、アッシェントレッカー(灰を引きつける石)と呼ぶようになったが、この石がトルマリンであった。その後、この石を科学的に分析したスウェーデンの学者リンネによって電気石と名づけられた。避雷針の発明者べンジャミン・フランクリンも、二つのトルマリンを持っており、実験に使った。

水晶などとともに産出するトルマリン

トルマリンは通常、水晶、コランダム、トパーズ、べリル、ガーネットなどとともに産出する。そのために水晶の結晶中にトルマリンが内包されている場合もある。
ソ連のウラル山脈中からは青、赤、赤紫色の良質のものが産出している。スリランカはトルマリンの最も古い産地であるが、黄色と褐色が産出する。また、ビルマ北部からはすばらしい赤色が産出する。ブラジルからは様様な色、特に緑色、青赤色が産出し、しかもその多くがパートカラーである。その他、南西アフリカ、タンザニア、ケニア、マダガスカル島が産出地である。アメリカではカリフォルニア州のサンディエゴで褐色を除くすべてのトルマリンが産出しているし、メイン州やコネチカット州でも産出する。


 
 参考文献
(株)講談社「宝石宝飾事典」
 柏書店松原(株)「宝石・貴金属大事典」
 中央宝石研究所パンフレット
 情報・宝石画像提供 ジュエルクライム

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