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マラカイト 孔雀石




Malachite
名称 マラカイト 孔雀石
硬度 3.5〜4
結晶系 単斜晶系
比重 3.80

美しい網目模機はくじゃくの羽根のよう

くじゃく石は含水の塩基性炭酸銅〈銅器にできる緑青と同じ)を成分とし、銅の鉱石が溶解して岩石の隙間や脈に、ぶどう状、腎臓状、あるいは鐘乳石の形で沈澱してできたものである。硬度は三・五〜四と宝石としては低く、破損しやすい。宝石として使われているものは単斜晶系の結晶で、同心円状の縞状構造になっている。鮮やかな濃緑色にくっきりと描かれたような縞目模様が美しく、まさにくじゃくの羽根を連想させる。
かなり平らなカボッションや平板状にしてぺンダントやブローチ、指輪などに加工され、カジュアルな装いにも合う石として人気がある。石質が軟らかいので、金などで縁どりをしたり、枠にはめ込んだりした細工が多い。象眼やビーズなどにも使われている。

アイシャドーにも使われたくじゃく石

古代エジプトではくじゃく石を粉末にしてアイシャドーに用いられたし、古代ローマでは印章として愛用されたり、赤ん坊を害悪や魔力から守る力があるとされていた。日本でも古くから用いられており、替の玉や帯留めの石、煙草入れの緒じめの玉などに細工されていた。

銅鉱山のあるところくじゃく石あり

産地としてはソ連のウラル山脈の銅鉱山が古く、最高品質のものを産出している。アメリカのアリゾナ州、オーストラリアのクイーンスランド州、ニューサウスウェールズ州、サウスオーストラリア州でも宝石となる良質のくじゃく石を産出する。基本的にはくじゃく石は銅鉱床の酸化帯にできるので、品質を問わなければ銅鉱山のあるところでは大抵産出されている。アフリカの銅鉱山からも多量に産出するが、装飾用の目的に使えるものはほとんどない。日本でも以前は足尾銅山や秋田県の阿仁銅山で見事なくじゃく石が産出されていた。

『くじゃく石の間』を作りあげたウラル産

一八三九年ブリュロフの設計によってエカテリーナ二世の冬宮(現在エルミタージュ博物館となっている)の二階にくじゃく石をふんだんに使った「くじゃくの間」が完成された。
それまでごく珍しい石とされていたが、ウラルで大埋蔵地が発見されたのである。この広間はありとあらゆるものがくじゃく石のロシア・モザイクで飾られ、約二・二トンもの量が使われている。中でも広間の中央に据えられた、当時の建築家ボロニーヒンの作による「くじゃく石の大鉢」は異彩を放っている。




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 参考文献
 (株)講談社「宝石宝飾事典」
 柏書店松原(株)「宝石・貴金属大事典」
 中央宝石研究所パンフレット
 情報・宝石画像提供 ジュエルクライム