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アレキサンドライト





Alexandrite
名称 アレキサンドライト
硬度 8.5
結晶系 斜方結晶
比重 3.72
暗緑色(昼) 赤(夜)

ニつの頭色をもつ不思議な宝石

アレキサンドライトはクリソべリルの変種で宝石としては重要な価値のある石である。
昼間の光、つまり太陽光下では緑色〈草緑色から暗緑色まで)を示し、人工光(蛍光灯ではなく白熱灯)下では木苺の赤色に変わる珍しい宝石で、昼の顔と夜の顔を持つ宝石といわれ、珍重されている。この特性が希少性を生じ、特に高価な宝石となっている。
クリソべリルはべリリウムとアルミニウムの複合酸化物であるが、アレキサンドライトはこれに酸化クロムが微量に含まれているのが特徴である。アレキサンドライトの緑色は、この酸化クロムによるもので、これはまた、人工光下で赤色を示す起因ともなっていて、他の宝石には見られない二色性を示すことになる。
ルビーの赤とエメラルドのグリーンは、どちらも同じ「酸化クロムと酸化アルミニウムの小規模な置換」によるのだが、アレキサンドライトも同様で、しかも、このルビーとエメラルドのそれぞれの色の中間性を同時に持つために、青色の光が豊富な昼光下では、青緑色が強められて緑色を示し、赤色の光が多い人工光下では、赤色が強調されて赤に見えるのである。
この二色性のアレキサンドライトでキャッツアイ効果を持つ石はアレキサンドライト・キャッツアイと呼ばれ、非常に高価である。
アレキサンドライトはミックスカットにされることが多く、このカットは、エメラルドの緑とも、またルビーの紅とも異なる妖しい二色性を、いっそう複雑なものに見せる。

ウラル産がやはり最良

ウラル産のアレキサンドライトは、青みがかった緑色をしており、人工光下では美しい紫赤色を示す。最も質の良い石であるが、日本ではほとんど見ることができない。
日本に出まわっているアレキサンドライトは、ほとんどがスリランカ産といわれ、スリランカ産はウラル産に比べると、かなり大きな石が採れているが、質はやや劣る。昼光下では濃緑色をしており、人工光下では褐色がかった赤色になる。近年、ビルマのモゴック〈宝石地帯)でも発見されている。またブラジル産のアレキサンドライトに品質のよいものが認められている。

アレクサンドルニ世の名をもらった宝石

アレキサンドライトは、比較的新しく発見された宝石で、その最良質の石が、1830年、ウラル山中のエメラルド鉱山で発見された。この最初の発見の日が皇帝アレクサンドル二世の誕生日でもあったことから、アレキサンドライトと命名されたというのが定説である。
希少性があり、高価な宝石にもかかわらず歴史に語られるような名石は今のところ少なく、パリの鉱物学校の博物館に収められているロシア皇帝ゆかりの20カラットの石が最も知られているものだ。
ョーロッパやアメリカでは七大宝石の一つとしてキャッツアイとともに好まれ、高く評価されている。




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 参考文献
 (株)講談社「宝石宝飾事典」
 柏書店松原(株)「宝石・貴金属大事典」
 中央宝石研究所パンフレット
 情報・宝石画像提供 ジュエルクライム